17・詩編16編

ああ神よ、讃美はシオンにて汝を待つ、
  人はみまえにて誓いをはたさん。
いのりをききたもう者よ。
  もろびとこぞりて汝にきたらん。
不義の言葉われに勝てり、
  汝われらのもろもろの咎(トガ)をきよめたまわん。
汝にえらばれ汝に近づけられて、大庭に住まう者は幸いなり、
  我ら汝の家、汝の宮のきよき所の恵みにて、飽くことを得ん。
我らの救いの神よ、地と海とのもろもろの果てなる極めて遠き者の恃(タノ)みとする汝は、
  義(タダ)しきによりて恐るべきことをもて、我らに答えたまわん。
神は大能(タイノウ)を帯び
  その御力(ミチカラ)によりて、もろもろの山を堅く立たしめ、
海のひびき、大波のひびき、
  もろもろの民のかしがましきを、しずめたまえり。
されば果てに住める人々も、汝のくさぐさの徴(シルシ)を見ておそる、
  なんじ朝夕のいずる所を、喜びうたわしめたもう。
なんじ地にのぞみて水そそぎ、 
  大いにこれを豊かにしたまえり。
神の河(カワ)に水みちたり、
  汝かく備えをなして、穀物(タナツモノ)を彼らにあたえたまえり。
なんじ畎(タミゾ)を大いにうるおし、畝(ウネ)を平らにし、
  村雨(ムラサメ)にてこれを柔(ヤワ)らかにし、その萌(モエ)いずるを祝し、
また御恵(ミメグミ)みをもて年の冠(カンムリ)としたまえり、
  汝の道にはあぶらしたたれり。
その滴(シタタ)りは野の牧(マキ)をうるおし、、
  小山はみな喜びにかこまる。
牧(マキ)はみな羊の群を着、もろもろの谷は穀物(タナツモノ)におおわれたり、
  彼らはみな喜びてよばわり、またうたう。