「聖霊の約束」 ヨハネによる福音書14章15〜17節

02:01五旬祭の日が来て、一同が一つになって集まっていると、 02:02突然、激しい風が吹いて来るような音が天から聞こえ、彼らが座っていた家中に響いた。 02:03そして、炎のような舌が分かれ分かれに現れ、一人一人の上にとどまった。 02:04すると、一同は聖霊に満たされ、“霊”が語らせるままに、ほかの国々の言葉で話しだした。
 今日は「ペンテコステ」聖霊降臨日を記念する礼拝です。イエス様が復活されて50日目に、約束されていた「聖霊」が降ったのです。
 この時、弟子たちは約束されていた聖霊を頂き、その力を受けて、力強く福音を宣べ伝えたのです。それによって教会が誕生していったのです。
02:38すると、ペトロは彼らに言った。「悔い改めなさい。めいめい、イエス・キリストの名によって洗礼を受け、罪を赦していただきなさい。そうすれば、賜物として聖霊を受けます。 02:39この約束は、あなたがたにも、あなたがたの子供にも、遠くにいるすべての人にも、つまり、わたしたちの神である主が招いてくださる者ならだれにでも、与えられているものなのです。」

 ここに、聖霊はイエスを信じる全ての人々に与えられる神様からの賜物だ、と語られています。「遠くにいる全ての人々にも」とあるように、この御言葉に従う私たちも、イエス様を信じる信仰によって、この聖霊を神様からの賜物として頂き、その力と慰め、励ましを受けて、神の子として歩みを続けることが出来るのです。今日はこの神様からの賜物である「聖霊についてみていきましょう。

 12人の弟子たちは約3年、イエス様と寝食を共にしました。彼らにとって毎日が心躍る日々、希望に満ちた時を過ごしたのではないでしょうか。それはイエス様を通して、権威ある神の御言葉と神の御業を目の当たりにしたのですから。
 「わたしは長老、祭司長、律法学者たちに迫害され、十字架で殺され、葬られ、三日目に復活する。・・・・今こそ人の子は栄光を受ける時が来た。一粒の麦が地に落ちて死ぬ時が来た。しかし、わたしが行くところにあなたたちは来ることができない。」

 そう言われても弟子たちは全く信じられないことであった。
 そんな弟子たちにイエス様が語った言葉がヨハネによる福音書14章1節以下に記されています。

 ヨハネによる福音書(聖霊の約束)
14:15「あなたがたは、わたしを愛しているならば、わたしの掟を守る。 14:16わたしは父にお願いしよう。父は別の弁護者を遣わして、永遠にあなたがたと一緒にいるようにしてくださる。 14:17この方は、真理の霊である。世は、この霊を見ようとも知ろうともしないので、受け入れることができない。しかし、あなたがたはこの霊を知っている。この霊があなたがたと共におり、これからも、あなたがたの内にいるからである。
 ここには弟子たちを思う深い神の愛が表されている。
 イエス様は今までと同じような姿で一緒にいることは出来ないが、父にお願いして、私の変わりに弁護者パラクレスト(そばに、弁護するため、助けのために呼び寄せられた者)を永遠に共にいるようにしよう、と約束された。口語訳では「助け主」と訳している。
 肉体を持ったイエス様の代わりの者(別の)、弁護者、真理の霊。世はこの霊を知らないし、知ろうともしない。しかし、あなたがた(弟子たち)はこの霊を知っている。この霊とは、イエス様の内に働いている神のことです。
 ※ファリサイ派の人々はイエスがそのような霊力を持っているのは悪霊の頭ベルゼブルの力によっている。(マタイ12:22そのとき、悪霊に取りつかれて目が見えず口の利けない人が、イエスのところに連れられて来て、イエスがいやされると、ものが言え、目が見えるようになった。 12:23群衆は皆驚いて、「この人はダビデの子ではないだろうか」と言った。 12:24しかし、ファリサイ派の人々はこれを聞き、「悪霊の頭ベルゼブルの力によらなければ、この者は悪霊を追い出せはしない」と言った。 12:25イエスは、彼らの考えを見抜いて言われた。「どんな国でも内輪で争えば、荒れ果ててしまい、どんな町でも家でも、内輪で争えば成り立って行かない。 12:26サタンがサタンを追い出せば、それは内輪もめだ。そんなふうでは、どうしてその国が成り立って行くだろうか。 12:27わたしがベルゼブルの力で悪霊を追い出すのなら、あなたたちの仲間は何の力で追い出すのか。だから、彼ら自身があなたたちを裁く者となる。 12:28しかし、わたしが神の霊で悪霊を追い出しているのであれば、神の国はあなたたちのところに来ているのだ。)
 しかし、弟子たちは知っていた。信仰の目を持ってみていたからです。イエス様はさらに言われた。
 「神の霊があなたがた(弟子たち)と共におり、これからも、今までイエス様が共にいたように、あなたがたの内にいるから永遠にあなた方と「一緒にいることになるのである。」今までとちがうところは、イエス様は肉体に制限されていない霊という姿で弟子たちの中に、いや弟子たちに限らず、信じる全ての人の中に住んで下さるということです。それが聖霊です。
 パウロがこのことをコリント一6:19で「あなたがたの体は神から頂いた聖霊が宿って下さる神殿であります。」私たちの体は聖霊を宿す神の宮、神殿である、というのです。

 またガラテヤ人の手紙02:19わたしは神に対して生きるために、律法に対しては律法によって死んだのです。わたしは、キリストと共に十字架につけられています。 02:20生きているのは、もはやわたしではありません。キリストがわたしの内に生きておられるのです。
 ここではパウロは聖霊のことを「自分の中に生きているキリスト=内住のキリスト」と表現しています。

 私たちは神が共にいて下さると言います。確かにそうです。神は聖霊という姿で私たちの内に住んで下さるのです。
 だからいつでも何処でもどんな時でも、呼びかけ、助けを導きを、感謝を祈る事が出来るのです。
 例えば、病気になったとき、人間関係でうまく行かなくなったとき、仕事や様々な状況で困難を覚えるとき、聖霊御自身が力を与え、導いて下さい、と祈る。

 エフェソ1:13.14 「あなたがたもまた、キリストにおいて、真理の言葉、救いをもたらす福音を聞き、そして信じて、約束された聖霊で証印を押されたのです。 01:14この聖霊は、わたしたちが御国を受け継ぐための保証であり、こうして、わたしたちは贖われて神のものとなり、神の栄光をたたえることになるのです。」
 聖霊の証印は目には見えないが、キリストの血が流されたものです。信仰によってしっかりと受け止めていきましょう。
 ヘブル人への手紙(口語訳)「信仰とは望んでいる事柄を確信し、まだ見ていない事実を確認することである。」