「エレミヤ」 【Jeremiah】涙の預言者

 古代イスラエルの代表的預言者(大預言者・・・イザヤ、エレミヤ、エゼキエル、ダニエル)の一人。その預言者の多くは詩型をとり、《エレミヤ書》に残されている。ヘブライ語ではイルメヤフーまたはイルメヤ(〈ヤハウェ、高めたまわんことを〉に意)。前650年ころ、ユダ王国の首都エルサレムの近郊アナトテのレビ人祭司の子として生まれ育ち、モーセ以来の宗教的伝統に親しんだと思われる。当時ユダ王国はオリエントの最強国アッシリア帝国の属国として政治的にも宗教的にもモーセ宗教伝統と相反する在り方をし、カナン的豊穣宗教の体系を受容し、あいるはこれと伝道的ヤハウェ宗教とを習合させた。

 エレミヤは涙の預言者と呼ばれ、創造主なる神から離れ、カナンの偶像神に心を奪われ(霊的姦淫)、堕落していく民へ、「立ち帰れ!イスラエルよ、」と神の言葉を涙ながらに叫ぶのである。しかし、民はそれを聞き入れず、バビロニア帝国に滅ぼされ、奴隷となってバビロン等に連れて行かれるのである。(バビロン捕囚BC587年)
 エレミヤ書8:23「わたしの頭が大水の源となり、わたしの目が涙の源となればよいのに。そうすれば、昼も夜もわたしは泣こう。娘なるわが民の倒れた者のために。」
13:17「あなたたちが聞かなければ、わたしの魂は隠れたところでその傲慢に泣く。涙があふれ、わたしの目は涙を流す。主の群れが捕らえられて行くからだ
14:17「わたしの目は夜も昼も涙を流しとどまるいことがない。娘なるわが民は破滅し、その傷はあまりにも重い。」


イエス様の涙(2回)
1.ラザロの死
 ヨハネ11:35イエスは涙を流された。
死を超える方が側にいるのに、死に支配され、見ることが出来ない罪の姿に涙。
2.エルサレムの都
ルカ19:41いよいよ都の近くにきて、それが見えたとき、そのために泣いて言われた
祈りの家を強盗の巣に。富のためには義なる者をも殺そうとする罪の姿に涙を流された。